マイホームは「一生住むもの」という考えの落とし穴

マイホームは「一生住むもの」という考えはもう古い?

 生涯で最も高い買い物は、やはり「住宅」だろう。多くの人はマイホームを買う時に「ここに一生住む」という覚悟で臨むと思うが、ファイナンシャルプランナーの藤川太氏(家計の見直し相談センター)は、そうした考えに固執しないほうがいいのではないか、と指摘する。藤川氏がマイホーム購入時の心構えについて解説する。

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 よほどの富裕層でもない限り、30年以上に及ぶ住宅ローンを組んでマイホームを購入するケースがほとんどだと思います。買う時は「一生ここに住むつもり」だったとしても、転勤を命じられることもあります。子どもがやがて独立して手に余ってしまう状況になってしまうことだってあります。あるいは自分や配偶者に介護が必要となった場合、それに適した家とは限りませんし、介護施設に入ることになれば家を手放さなくてはならない場面も想定されます。

 そのようなライフスタイルの変化に加え、勤めている会社が危うくなるとか仕事を辞めなくてはならない事態も想定しておかなくてはなりません。自営業者なら家業が立ち行かなくなることで家の売却を迫られることがあるかもしれませんし、決して「家は一生もの」ではないのです。

 ですから、家を買うなら売ったり、貸したりすることを考えて買わないとダメ、というのが私の持論です。「子どもが大きくなる前に」とか「働き盛りのいまのうちに」といった理由で購入する年齢を気にかける人は多いですが、それよりも5年や10年で売るという「出口戦略」も考えて買うのがよいと思います。